2012年2月5日日曜日

‎[Ecology] おそらく皆さんに嫌われると思いますが「真実」ですので 敢えて書きます。もう書かなければいけない時期が来てしまった。     "自然エネルギーは原発の代わりになりません"

‎[Ecology] おそらく皆さんに嫌われると思いますが「真実」ですので
敢えて書きます。もう書かなければいけない時期が来てしまった。
"自然エネルギーは原発の代わりになりません"

[自然エネルギー政策はなぜだめなのか]

自然エネルギー推進派の問題点について、熱力学、文明論、国際政治の3
つの視点から考えます。

【自然エネルギー政策の熱力学的批判】
まず、自然エネルギーに関する議論は、「石油文明の次は何か」槌田敦 
農山漁村文化協会,人間選書61で既に熱力学的に周到な説明が行われていま
すので、この文献をまずお読み下さい。

基本的には、低エントロピー資源の浪費、という観点で、自然エネルギー
政策は成立しません。

さらに熱力学による自然エネルギー利用の定量的解析を見たい方はこちら↓
【近藤邦明ホームページ 「自然エネルギーの工業的利用と技術の限界」】
左端の「はじめに」→2-2エネルギー→「新エネルギーは環境破壊」を
クリック!
http://www.env01.net/index02.htm

【自然エネルギー政策の文明論的批判】
自然エネルギーは電力しか生みません。そもそも電力というのは物理学で
いうエネルギーではないので、化学エネルギーのような形でないと貯蔵も
できません。この過程で「廃熱」という形で二重三重の損失をします。
つまり電気自動車も石油を化学エネルギーに変えただけで、少しもエコで
ありません。燃料電池も似たようなものです。石油で水を電気分解して水
素をとりだして、それをまた燃やして仕事をさせると。それなら石油で走
ったほうがいい。
電力は可搬性もありませんし、工業製品にもなりませんが、これが文明に
とって致命的です。近代文明の本質は、「移動運搬」と「工業製品の生産」
であって、この条件を満たさない電力はメインになりえないのです

私達は、急激な社会変革を起こそうという勢力がある場合は、そのダイナ
ミクスをまず考えて見なければなりません。
そうすると、エコロジーの御旗の元に見えてくるのは、自然保護などとい
うものではなく、やはり政治経済なのです。

【国際政治の見地で見た「エコビジネス」としての自然エネルギー
政策批判】
エコビジネスは政治です。
環境を売り物にしている政党として「緑の党」のような団体がありますが、
彼等がエコビジネスに関わっているという事自体に矛盾があり、緑の党に
「過大な期待」を寄せている人はおそかれはやかれ失望することになる
と思います。
まず、建前では緑の党は、草の根をウリにしており、孫正義さんと提携
する、なんて言った時点で立党の精神は崩壊します。

【参考資料1】矛盾している緑の党 24P参照
"1982年11月、連邦代表者会議で、(中略)中長期的に産業システムを部分
的に解体し大型産業をやめる"
http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/pr/pub/geppo/pdfs/06_4_1.pdf

これは面白い発想です。
集約の解体と大型産業の廃止、は規模にもよりますが、生態学的にはメリ
ットの発生する確率が高いです。しかし、これによると緑の党は、大規模
ソーラー発電などはできないはずですが、逆に推進側に回っています。

【参考資料2】国内資本の環境ビジネスの目的はやはり独占?
新しいデータですが、孫正義さんは単独でペイすることを狙っているよう
に見えますし、先鞭をつけることで日本のオピニオンリーダーになるとい
う政治力学もにおいます。
http://www.kankyo-business.jp/news2011/20111121_s.html

【参考資料3】アメリカと提携中の日系資本の目的はリスクヘッジ
環境ビジネスを狙う日系企業は主にアメリカとのパイプで提携を強化中
です。アメリカは、ゲーム理論における「最大リスク回避」の原則に従
って多極化によるリスクヘッジをここでも進めます。エコロジーは彼等
にとってゲームの駒のひとつです。
http://www.kankyo-business.jp/news2011/20111121_b.html
http://www.kankyo-business.jp/news2011/20110614c.html

【参考資料4】欧州のエコビジネスは核産業の逃げ場
シーメンスは核産業に将来がない、と見切りをつけ、エコビジネスにシ
フトしました。私が口を極めて批判しているアフリカからの送電計
"Desertec" の計画主体にちゃっかり入っています。
http://paxjaponica.seesaa.net/article/226638111.html

ドイツ緑の党は欧州巨大エコビジネスの最たるものDesertec等を推進し
ています。
これは明らかに連邦代表者会議の精神に反する政策で、欧州資本との癒
着などを疑われても仕様がありません。

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